1.4 「問い」を考案するための方法
では、どうやって「問い」を作ればいいのでしょうか。
「問い」はどこからやってくるのでしょうか。
「問い」はなにもないところから自分勝手にどこからか生まれてくるわけではありません。
まったくのゼロから考えようとするから大変しんどいことになります。またそうする必要はありません。
ではどうするか。
1.4.1 単元目標と学習活動と問い
授業をデザインする時、私達の目の前にはまず「教科書教材」があります。頭の中には授業イメージが浮かびます。学習活動のアイディアが浮かびます。そして学習目標と照らし合わせます。「○○という力をつけさせたいなぁ」と。
この時に「学習活動」を「深い学び」に導くのが「問い」の質です。「問い」によって生徒の思考が刺激され学びに向かっていくのが理想です。
「問い」はどうすればいいのか。繰り返しになりますが、「問い」はなにもないところから自分勝手にどこからか生まれてくるわけではありません。まったくのゼロから考えようとするから大変しんどいことになります。
便利なものがあります。「学習指導要領」です。
学習指導要領の文言にインスピレーションを得て、単元の内容を結びつけ、考案していきます。ここが教材研究の「ヤマ」です。そして授業改善の本丸です。
1.4.2 学習指導要領の目標から「問い」のイメージを膨らませる
具体的に見ていきましょう。地歴科を取り上げます。
新学習指導要領の目標には上記のように記載されています。その中から「〜について理解する」や「〜について考察する」の「〜」の部分に着目します(赤字下線の部分)。この部分は教科の学習内容の「核」になる部分です。ここを疑問形にしてみると、教科として「問い」にすべきことが見えてきます。これを「教科目標から捉えた『問い』」とします。
「教科目標から捉えた問い」を念頭に教科書教材を見てみると、単元目標に迫る「問い」が、少しずつ形をなしてくるのではないでしょうか。この「問い」の考案の秀逸さがそのまま教師力と比例してきます。
実際に単元に落とし込んだ例を見ていきましょう。
1.4.3 授業デザイン
上の三つの項目はこれまで確認してきたものです。
「キャリア教育の視点を組み込んだ指導目標」は、「課題を追究したり解決したりする活動を通して、想像する力を育成する。」としました。
「育成すべき資質能力」は、「課題対応能力(問題を発見できる力)」です。
そして「教科目標から捉えた問い」は、「事象相互の関連性からわかることは何か。」としました。
ここから単元目標と、単元目標に迫る問いと、学習活動を考えてみます。
単元目標は、「武士の土地支配と公武関係、東アジア諸国との関係、仏教の新たな動向などに着目し、中世国家の形成過程や社会の仕組みと文化的特色について考察させる」です。
この単元目標を達成するためには、効果的な学習活動が必要ですが、学習活動を「深い学び」に導いていくのは、「問い」の力です。
では、問いはどのようにしたか。
単元目標に迫る問いは「武士が恐れていた勢力とは何か」と立ててみました。単元全体を通してこの問いについて考えることで、単元目標に迫ることができると考えます。
この問いを考えるための具体的な方法として学習活動を組み立てていきます。首里東高校では思考ツールによる学習活動を想定していますので、 「問い」 について整理したり、分析したり、統合したりする学習活動を計画することができます。 その考察結果をある程度の長さの文章でまとめるという学習活動を通して、キャリア教育の視点を組み込んだ指導目標である「想像する力を育成する」につなげることができます。
キャリア教育の視点を組み込んだ指導目標の観点から見ていくと、課題は「武士が恐れていた勢力とは何か」であり、追求したり解決したりする活動は「シンキングツールによる状況分析や、考察結果をまとめる学習活動」であり、 その学習活動を通して「想像する力を育成する」という流れになります。
各教科の教科目標から捉えた問い(案)について 列記します。教科教育のプロとしてこの「問い」をみて、 単元ごとの「問い」が思い浮かんでくるのではないでしょうか。
1.4.4 各教科の「教科目標から捉えた『問い』」
1.4.5 まとめ
まとめます。
学習指導要領の文言には「問い」のイメージが満載。


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